ロコー反応は、有機ケイ素化合物の合成反応としてシリコーン産業界において重要な反応である。本研究では、塩素を含まないロコー反応モデル系の探索を行うことを目的とした。銅ステップ表面と銅金合金表面を準備し、ロコー反応触媒として有用な銅の反応性を調べ、その制御法を検討した。様々な分子がステップエッジと強く相互作用して吸着し、場合により反応した。また、合金化により表面反応を制御できることもわかった。さらに、銅シリコン表面にエチレン分子線を入射し、炭素化反応を調べ、エチレン分子がシリコンと直接反応し気相へと反応生成物として飛び出すことを示唆する結果を得た。無塩素ロコー反応探索の指針が得られたと考えている。
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