大型環拡張ポルフィリンを用いたカテナン合成の研究中に、40πノナフィリンNiRh複核錯体が世界最大の二重に捩れたヒュッケル反芳香族分子であることを突き止めた。また、46πデカフィリンPd錯体を当時世界最大のヒュッケル芳香族分子として合成した。この錯体を酸化すると44πデカフィリンPd錯体が得られるが、最初に速度論的生成物としてヒュッケル反芳香族分子が生成し、長時間放置すると世界最大のメビウス芳香族分子に変化することがわかった。また、ルビリン型50πドデカフィリンのプロトン化体のX線結晶構造解析に成功し、世界最大の平面型ヒュッケル芳香族分子であることを明らかにした。
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