研究成果の概要 |
分子内に二つの窒素原子を含有する芳香族化合物(4,4’-ビピリジン)に対するジホウ素化合物の付加反応が、無触媒条件下60~110℃で効率よく進行し、脱芳香化生成物を収率よく与えることを見出した。また、脱芳香化生成物から不飽和有機分子(ピラジン、アルキン)へのホウ素官能基のトランスファーが、温和な条件下(室温~60℃)効率よく進行することも明らかとした。この二つの素反応を基に、4,4’-ビピリジンを触媒に用いるピラジンおよびアルキンのジホウ素化反応を確立した。本成果は、脱芳香化に基づく特徴ある分子変換手法の創出に資すると考えられる。
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