オリゴ糖を直接活性化中間体である4,6-ジベンジルオキシトリアジン誘導体へ変換する反応を開発した。得られた中間体のトリアジン環上のベンジル基を水素還元により,対応するヒドロキシ基へと変換し,その酸性度を利用して,アノマー位選択的な活性化を行った。ここでは,迅速な水素の付加を行うことが重要であるので,触媒量,温度,基質濃度等に関して詳細な条件検討を行った。 アルコールとして,第一級アルコール,第二級アルコール,第三級アルコールを用い,収率ならびに立体選択性(α/β)に与える影響を詳細に調査した。その結果,従来法では合成不可能な酸に不安定なオリゴ糖の糖脂質誘導体の合成に成功した。
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