本研究は、電源フリーの液滴マイクロ分析システムを目指し、自己駆動する油滴を利用した自律型液滴マイクロ分析システムの創成を目的としている。本誌システムの作動原理を確証できれば、生体/環境モニタリングを指向した電源不要のポータブルマイクロ分析システムの要素技術につながることが期待される。ベンズアルデヒド誘導体の油滴を界面活性剤水溶液で満たしたマイクロ流路に導入したところ、1時間程度も油滴の自己駆動現象を観測することができ、界面活性剤の濃度勾配や界面活性剤の化学反応に応じて油滴の駆動方向が変化することを見出した。
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