研究成果の概要 |
天然配位子ヒノキチオール(Hipt)およびその類縁体として一連のβ-ジケトン,補助錯形成剤として,疎水性の高い4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(dpp)やトリオクチルホスフィンオキシド等を用いて,ランタノイドイオン(Ln)の新規な協同効果抽出を研究した。抽出溶媒として極性の高いo-ジクロロベンゼン(DCB)あるいはイミダゾリウム系イオン液体を用いると,Lnはカチオン性三元錯体として抽出され,重希土選択的な協同効果が発現することが分かった。また,Hipt-dpp-DCB支持液体膜を用いて,Lnの膜輸送の律速段階を明らかにし,NdとDyなどの分離に適用できることを示した。
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