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2013 年度 実施状況報告書

特殊形状中空キャピラリーGC分離カラムの設計と開発

研究課題

研究課題/領域番号 25620109
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関名古屋工業大学

研究代表者

大谷 肇  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50176921)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードガスクロマトグラフィー / 中空キャピラリーカラム / 金属キャピラリーカラム / 理論段数
研究概要

本研究は、現在のガスクロマトグラフ(GC)用中空キャピラリー分離カラムでは実現不可能な、高い分離性能と大きな許容試料負荷量を兼ね備えた理想の分離カラムの実現を目指し、特殊な断面形状を有する中空キャピラリーカラムの開発を目的としている。平成25年度は、形状加工しやすいステンレス製金属キャピラリー素材を用いて、これを扁平化した際の効果を実験的に確認した。一般的なシリコーン固定相を塗布した金属キャピラリーカラム(内径1.2 mm、外径1/16 inch、長さ20 m)を 試作用ローラーで押し潰し、楕円扁平形状にしてGCに装着し、分離効率や吸着特性などのカラム性能を評価した。
カラム断面形状を扁平化することにより、テトラデカンなどの炭化水素類を試料とした場合の理論段数は、もとの円形カラムの2~3倍程度に増大した。このことは、カラム形状を工夫することにより、優れた分離特性と大きな試料処理量を両立させた狙い通りの分離カラムを実現できる可能性を十分に示すものである。しかし、これまでの検討では、作成したカラムごとに分離性能等の再現性が十分には得られなかった。また、扁平化の工程で、カラム内面の不活性化薄膜の一部が破壊され、極性化合物の吸着現象が生じるなどの問題も生じた。平成25年度の検討の結果、特殊形状カラムの実現に向けては、当面克服すべきこのような課題があることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

開発を目指す分離カラム性能を評価するうえで不可欠な、作成時の再現性を担保する段階で予想以上に手間取っており、計画通りの研究遂行に必ずしも到達していない。

今後の研究の推進方策

前項で課題として挙げた、カラム作成時の再現性向上のための方策が、最近になってようやく明確になりつつある。平成26年度はこの点を早急に解決し、本来の目的である各種特殊形状カラムの設計・試作とその性能評価を加速して実施する予定である。

次年度の研究費の使用計画

基礎検討段階で予想以上に研究に手間取り、当初立案した計画通りの実施およびそれに伴う経費使用に至らなかった。
前年度の遅れを取り戻すよう、26年度に当初予定以上に重点的に研究に取り組み、当初予算計画通りに経費を使用する。

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公開日: 2015-05-28  

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