ナノ炭素材料と特異的な反応性を示すPerfluorophenyl azide (PFPA) を用いて,フラーレンを固定化した新規分離場の開発とその分離特性評価を目的として研究を実施した。2年間の研究期間での成果として,三次元網目構造を有する多孔性材料であるシリカモノリスを中空キャピラリー内で作製した上で,そのモノリスの細孔表面にPFPAを介してフラーレンを高密度でフラーレンを固定化することに成功し,また,πスタッキングをともなう特異的な分離を確認した。さらに,本研究で得られたカラムでは,コランニュレンに対する保持が著しく増加し,球面構造を特異的に保持するきわめて珍しい現象を発見した。
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