痛覚や温度覚を担うバニロイド受容体のゲスト認識部位、及び補助的に作用するヘリックス上の結合部位(いずれもアミノ酸10量体)を含んだポリペプチドを分子設計し、基板表面への固定化のためにHisタグを組み込んだ人工ペプチドホストを合成した(VB-His、VB2-Hi)。VB-Hisは、匂い物質であるバニリンを認識して結合し、蛍光スペクトル応答を示した。VB2-Hisについても同様に検討したが、痛み物質であるカプサイシンと吸収が一致する問題があり、種々検討したが十分な結果が得られなかった。当初予定した分子イメージングは未達に終わったもののVB-Hisを利用した匂い物質センサーを開発することに成功した。
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