アミノ酸に対応したコドンが終止コドンに置き換わるナンセンス変異は、疾患に関連した遺伝子変異の約1/3を占める。この様な疾患に対する治療法の一つとして、終止コドンを翻訳時に読み飛ばすリードスルー誘導法が注目されており、その候補化合物にはアミノグリコシド系抗生物質(AG)が検討されている。しかし、既存のAGは、遺伝子選択性・コドン選択性がなく、副作用などの問題から実用化には至っていない。本研究では、標的のコドンに対して特異的にAGを作用させる新規手法の開発を行った。これにより、リードスルー効率の向上と副作用の軽減が同時に期待される。
|