好熱菌由来チトクロムc552の変異体アポ型を用いて、非水溶性の光増感剤プロトポルフィリンの極めて安定な水溶性カプセル(rC552-PPIX)をつくることに成功した。rC552-PPIXは、水溶液中で高い光増感活性を示した。中でも一重項酸素の発生は、量子収率19%で1時間以上活性を持続した。水中における高い一重項酸素発生効率(52%)を示すメチレンブルー(MB)と比較したところ、MBは当初rC552-PPIXを上回るが、失活が著しいため、分子あたりの総発生量は、rC552-PPIXが上回る結果が得られた。このことは、継続的な一重項酸素の発生でrC552-PPIXがMBよりも優れていることを示す。
|