破骨細胞は骨表面に吸着し骨吸収を行う細胞であり、骨粗鬆症、関節リウマチなどの骨疾患に関係している。このため、その骨吸収メカニズムを明らかにすることは、疾患治療の観点から極めて重要である。本研究では、活性化した骨組織に特異的に送達され、破骨細胞が作る低pH環境下で蛍光強度が上昇し、レーザー強度に耐えうる安定性の高い蛍光プローブ、pHocas-3を開発した。マウス体内にこのプローブを投与し二光子蛍光顕微鏡を用いて観察したところ、骨表面の破骨細胞基底膜下からの蛍光を長時間にわたって確認できた。本成果は活性化した破骨細胞の動態を調べる重要なツールになるものと期待できる。
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