我々は、市販されている粒状ポリスチレン(PS)をNiナノ粒子存在下、家庭用電子レンジで10分ほどのごく短時間加熱することで、強磁性を示すNi金属内包のCNTをグラム単位で大量に合成することに成功した。この「Niナノ粒子法」で触媒として用いるNiナノ粒子の直径が1nm大きくなると、生成するCNTの直径も約1nm大きくなることを見出した。このCNTを、水中プラズマ法または化学的酸化法により、表面に酸点を付加した。これらは表面にCOOH基、やOH基がついており、水中で2カ月以上たっても均一に分散したままであった。この酸点付加した強磁性CNTは木質バイオマスの糖化触媒や放射性セシウムの回収に使える。
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