有機太陽光発電材料として有望視されている Polythiophene や PC71BM、PTB7 などの有機材料中の電荷移動機構をミュオンスピン緩和法で調べた。太陽光発電を模してフラッシュランプを照射するμSR測定より、光励起電子によるミュオンスピン緩和を観測することができた。この結果は、太陽光発電有機材料における光励起電子のダイナミクスの微視的観点からの研究という新しい道を開いた。一方、光励起電子の伝導速度等の定量的解析に重要であることが新たに判明し、本研究計画の付加的成果として、密度汎関数法によるミュオン位置を探る計算手法の開発に乗り出した。
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