レアメタルの安定供給には廃棄物からの分離・回収による循環が必要である。本課題は、複数の金属種が含まれる溶液中から、複数の金属種を同時に分離・回収可能な手法の確立を目指すものである。金属種に対する選択的吸着能を示す有機基を付与したコロイド状メソポーラスシリカナノ粒子(CMS)を用い、粒径差による分離をすることで、複数金属の同時分離を行う。そこで、本研究ではサイズ分離に向けて、CMSの精密な合成に焦点を絞り研究を進めた。その結果、単分散性CMSの自在な粒径制御およびそのコロイド結晶の構築に成功した。また、疎水的な有機官能基導入が可能になり、ヤヌス型ナノ粒子のような異方性ナノ粒子の獲得にも至った。
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