• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

二ホウ化マグネシウムの電池材料への可能性探索

研究課題

研究課題/領域番号 25620196
研究機関山口大学

研究代表者

堤 宏守  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90211383)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード二ホウ化マグネシウム / 負極 / 二次電池 / 有機電解液 / 電析
研究実績の概要

高容量二次電池用負極材料としての二ホウ化マグネシウム(MgB2)の電気化学的性質の調査、電気化学的析出、溶解の可能性について前年度に引き続いて調査を行った。平成25年度は、主にジメチルスルホキシド系の電解液を用いて検討を行ったものの、痕跡程度の二ホウ化マグネシウムの析出が観察されたのみであった。そこで、平成26年度は、電解液をアルミニウムの電析などが可能であることが報告されているスルホン系有機電解液の可能性について検討を行った。得られた結果は、以下のとおりであった。
(1)加熱したジメチルスルホンに、マグネシウム源となる塩化マグネシウムとホウ素源となるホウ酸を添加したところ、高濃度(MgCl2 7 mol/L, H3BO4 14 mol/L)の電解液を調製することが可能であった。
(2)この電解液を用いて、3極式セルを用いてサイクリックボルタンメトリー測定を行ったところ、大きな還元電流が観測された。この電極を取り出して、X線回折測定を行ったところ、対極に用いた白金と析出したマグネシウムとの合金の形成が観察された。これは、対極の白金が電解液中に溶出し、この白金イオンとマグネシウムイオンが同時に析出したためと考えられる。
(3)今回検討した電解液系では、いずれの系でも、目的とする二ホウ化マグネシウムの析出が明確には、観察する事ができなかった。これは、系中に含まれる水分の影響やホウ酸からのB3+イオンの調製が効率良く行われなかったためと考えられる。
(4)検討した系によっては、析出物の中にホウ素とマグネシウムが共存していることがEDS測定では明らかになっており、XRD測定では同定できない非晶質あるいは結晶性の極めて低い状態で、二ホウ化マグネシウムが析出している可能性も考えられる。

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi