ファブリーペロー光共振器の絶対光学長と絶対幾何学長(内部が真空のときの絶対光学長)の比から、空気屈折率を高精度に求める事が研究の趣旨である。研究を2方向から行った。 (1)密閉型幾何学長不変光共振器の開発 密閉型光共振器の圧力変動による幾何学長を圧電素子で能動的に補正する機構を開発した。100kPaの圧力変動に伴う共振器の幾何学長変動を10nm以下の分解能で補正することが可能となった。ただし目標値のサブnmにはまだ到達していないが、技術的な課題が明らかになり、完成するめどが立った。 (2)絶対光学長測定の高精度化 光共振器の隣り合った共鳴点間周波数の差(FSR)から求める手法と、共鳴周波数の追跡から求める手法を組み合わせた。実際にFSR追尾と共鳴周波数追尾が可能となった。周波数参照用光源として、光コムを利用する手法も考案し、共鳴周波数追尾が出来るめどが立った。
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