電解質スラリー中における陽極酸化を援用した電気化学機械研磨法を高精度ガラスモールド用の金型材料として有望な反応焼結SiC材に対して適用することを目的とし、基礎加工特性の評価により適用可能性を探求した。反応焼結SiC材はSiC相とSi相の異なる2相から構成されるが、SiC相の酸化レートとSi層の研磨レートが等しくなる条件を適用し、滞留時間制御により反応焼結SiC材の平坦化を行ったところ、加工前後における平坦度は808 nmから184 nmに、自乗平均粗さに関しては2.65 nmから0.98 nmまでそれぞれ改善し、本手法により反応焼結SiC材の形状修正及び平滑化が同時に行えることが示された。
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