本研究では、木炭を原料として機能性炭素膜であるダイヤモンド薄膜を、独自の水素プラズマを用いて、超高温高圧な条件を経ずに合成することを目指している。その結果、プラズマとの反応により木炭原料から生成されるガスはメタンで有り、グロー放電を維持している場合は、生成ガス種はプラズマパラメータに依存しない事を明らかにした。また、木炭中に含有されるミネラル由来の不純物は、水素エッチング後も原料側表面に残存するため、炭素原料の精製作用があることが明らかとなった。現在までに、本手法にてグラファイト様炭素膜が得られており、グラフェン形成への可能性を新たに見いだした。
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