近年,電気自動車などに用いられているリチウムイオン電池の高容量化が求められている.本研究では,シリコンウェハ製造時に大量に排出される廃シリコン粉末を再利用し,赤外線焼結による低コスト・高容量リチウムイオン電池のシリコン負極の創製を試みた.負極の強度と導電性を付加するために銅粒子やCNFを廃シリコン粉末に混合し赤外線焼結を行い,赤外線焼結条件が膜の特性に対する影響の評価を行った.その結果,本提案手法により多孔質複合膜のシリコン負極を創製する可能性が示され,本技術の実用化に向けての課題が抽出された.
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