近年,感圧塗料(PSP)による物体表面の圧力分布計測技術が大きな注目を集めている.PSPは一般的に用いられている圧力孔による多点計測と異なり,圧力分布計測が可能であり,広い範囲への適用が期待されている.しかしPSPは絶対圧センサーで,その計測域が数kPaから数気圧にわたるため,大気圧近傍の微小な圧力変化の計測は非常に難しく,応用先が非常に限られている.本研究では,PSP計測法にヘテロダイン検出法を適用することで,PSP計測における圧力分解能の向上を目指した.励起光波長を時間変調させPSP発光とのうなり信号を計測することにより,1 kHzで変動する圧力計測において圧力分解能50 Paを達成した.
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