本研究では,走査電子顕微鏡(SEM)を用い,微小スケールの流路を用いて薄膜越しに可視化したトレーサー粒子を追跡し,速度を計測することに成功した。従来は,オープン流路中の自由表面を有する流れの速度分布を測定できていたが,電子線を透過する薄膜をその流路のフタとして微小スケールの内部流れを実現し,薄膜越しに流速の測定を行うことができた。また,様々なソフトマターを対象に,蛍光顕微鏡を用いて微小スケール流れの速度分布計測にも取り組みんだ。その結果,ソフトマターのイオン性に応じて壁面近傍で大きな滑りが観察された。そこで,エバネッセント光を用いて,壁面のごく近傍を観察し,壁面滑りを定量的に評価した。
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