血球粒子の血管内断面分布とその非一様性のメカニズムを流体力学的に解明するために、光コヒーレンス断層法(OCT)を用いた粒子挙動計測システムを開発し、血管内での血球分布の計測に応用することを目的とした。近赤外低干渉長の光源を用いたOCTシステムを試作した後、広帯域の光源の使用と周波数領域のOCTシステムへの改良によって、10ミクロン以下の高空間分解能かつ高速な撮像が実現し、流れ中の粒子のOCT像を得ることが可能となった。一方、血球を模擬するモデル粒子を用いた数値シミュレーションを行った結果、赤血球と血小板の断面内分布の差異は、その大きさと変形性の差異が共に寄与していることが示唆された。
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