卵細胞の除核作業は機械式マイクロマニピュレータによって行われており,作業のハイスループット化,精密化,効率化が求められている.そこで,マイクロ流体チップ中で卵子の位置と姿勢を調整し,連続的かつ超精密に核を取り除くための基盤技術に挑戦した.磁気駆動マイクロロボットの非接触操作による卵子の位置・姿勢制御方法を提案した.マイクログリッパを有する磁気駆動マイクロロボットを操作して,穿孔ツールで卵子の透明帯に穴を開け,グリッパを利用して卵子を押しつぶすことで除核した.また,オンチップ超精密連続除核のため,重力を利用して卵子を一つずつ安定的に送り出すローディング機能を提案し,実験的に有効性を示した.
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