磁歪材料を利用した波力発電の可能性を検証した。発電システムはコイルを巻いた板状の鉄ガリウム合金と磁性ステンレスの平行梁構造に磁気バイアス用の永久磁石が付いた発電デバイス、これに永久磁石の吸脱着により自由振動を励振するメカニズムから構成される。トリガとなる作用力はブイの浮力もしくは岸壁の跳ね返り波である。前者においては水面の上下に伴うブイの浮力差で自由振動が励振され発電が行えることを水槽試験で実証した。後者においても跳ね返り波で板が上下し、同じく自由振動の励振で発電が行えることを実証した。いずれも一回の振動で無線センサモジュールの動作に十分なmJオーダの電気エネルギーを取り出すことに成功した。
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