パワーSupply on Chip(パワーSoC)の実現を目的として、数十MHz動作する電源の制御と回路技術の研究を進めた。数十MHzでの高周波動作のため従来のPWM制御が困難となる。我々の研究グループでは、多数の小容量のPOLがLSIやMEMSプロセスを用いて製造できるという特徴を活かし、負荷に応じて稼働するPOLの台数を変化させる制御方法を提案してきた。本年度は、事前にコンバータの特性を測定することなく、入力電圧と出力電圧の組の数、入力電圧、出力電圧、最大負荷電流の4つのパラメータの入力のみで一定の電圧を出力可能な新規な出力電圧検出による制御方法を提案するとともに、多入力電圧、多出力電圧の電源をデジタル制御技術により実現した。また、電源の特徴を活かしたField Programmable Power Supply Arryを実現した。 GaNパワーデバイスの駆動を想定し、GaNを駆動するためのドライバー回路を0.5μmルールのCMOSプロセスを用いて試作し、20MHzでの駆動を確認した。この結果をもとにシミュレーションにより30MHzで動作するドライバー回路の設計を行った。
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