本研究では、印刷技術によりアクティブマトリックス近赤外光センサシステムを試作し、その有用性を検証することを目的に取り組んできた。本システムは、薄膜のプラスティックフィルム上に、印刷で作製した有機トランジスタアクティブマトリック(LEDおよび光センサの駆動回路)、有機LED、有機光センサの3層で構成した。スクリーン印刷を用いた有機トランジスタ作製では、目標とした移動度0.5cm2/Vs以上の高移動度を実現し、さらに面内において特性ばらつきの小さい駆動回路を作製することができた。凹凸の大きな印刷電極上に、優れたLED、光センサを作製可能なプロセスを開発し、これを用いて目標を超える性能を実現できた。
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