研究課題
平成25年度にセットアップした装置および設計・作製したデバイスを用いて、電流が流れている金属導波路を伝播した表面プラズモンから変換した伝播光の光ヘテロダイン検波実験を行なった。平成25年度の実験では測定系の機械的および電気的不安定に起因した表面プラズモンの強度変動が大きかったため、レーザの駆動電源を低雑音の電流源へ変更、測定系の機械的振動の抑制等の方策を施すことにより、測定時の機械的な揺らぎおよび電気的な雑音の低減を行なった。さらに、実験に用いるデバイスの高周波特性向上に向け、電極パターンを改善し、金属薄膜中を高周波電流が導通する構造を開発した。これらの 改良を加えた実験系およびデバイスを用いて表面プラズモンの電流による変調を検討した。その結果、導波路の電流密度を増加させるとビートスペクトルのピークが僅かに変化する傾向が見られたが、未だにビートスペクトルの強度変動が大きく、確証を得るまでには至っておらず、測定系の低雑音化を継続している。一方、本実験を通じて、電気信号と表面プラズモンの相互作用は通常の集積回路では無視できるレベル以下であることを明らかにし、集積回路の電気配線が表面プラズモン導波路として使用できることを明らかにした。これらについて、IEEE/OSA J. Lightwave Tech.等で発表した。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) 備考 (1件)
J. Appl. Phys.
巻: 116 ページ: 084313
10.1063/1.4894150
IEEE/OSA J. Lightwave Tech.
巻: 32 ページ: 3888–3893
10.1109/JLT.2014.2357801
http://www.photon.ee.tut.ac.jp/
