グラフェンを堆積したInP上にフェムト秒パルスレーザーを照射し、発生するテラヘルツ波の波形が、レーザー照射時間によって変化をする事を見いだした。また、このような波形の変化は、雰囲気ガスの種類や紫外光の照射によっても発現する事を確認した。これらの結果は、酸素分子のグラフェンへの吸着によりグラフェンとInPの界面に電気双極子が形成され、その影響でInPの表面バンド構造が変化するためと解釈できる。この現象を利用することでグラフェンへの酸素の吸着状態をイメージング可能であること実証した。この様な現象はテラヘルツ波によるグラフェン薄膜およびデバイスの局所状態評価や、2次元センサーとして展開可能である。
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