申請時の【研究目的(概要)】は以下の通り。これと対比して成果を説明する。 【学術的背景】―中略―シリコンデバイスで達成可能な撮影速度は10億枚/秒(1Gfps)と予想される。この撮影速度と1光子感度を持つ究極の高速撮像素子の開発を目指す。【研究期間内の成果】(1)シミュレーションレベルにおける1Gfpsを達成可能な素子構造の確定。(2)テストチップによる0.1Gfpsの達成。(3)1Gfpsビデオカメラシステムの開発方針。【学術的特色】新規半導体素子構造の開発。【予想される結果】(1)1Gfps撮像素子の実現可能性の実証。(2)1Gfpsのビデオカメラシステムを構築する上での課題のリスト及びそれらの解決方針。【意義】―中略―先端計測技術の飛躍的性能改善―後略―。 【成果】(1)素子構造:センサとドライバーチップそれぞれの新構造を提案し、設計した。(2)最高撮影速度(シミュレーションレベル):時間分解能160ps(6Gfps)が可能であることを示した。(3)最高撮影速度(試作チップ):ドライバーチップでは時間分解能1ns(1Gfps)を達成。センサチップは設計ミスがあり、現在、修正の上、再プロセス中。(4)開発上の課題のリストと解決方針:リストを作成。主要な課題について時間分解能100ps(10Gfps)を目指して主要制限要因を解明中。(5)超高速で1光子感度を持つ素子構造:アナログ画素単位メモリと同数以上のデジタル画素単位メモリを備える素子で実現可能であることを示した。 (6)先端計測技術への適用:トップレベルの研究者との研究が進行中。 (1)から(4)については研究論文として発表済み。修正チップについては現在IMECにおいてプロセス中。(1)、(5)については特許を申請済み。(6)については進行中。Dynamic SPSは本年度科研に採択、超高速赤外計測は不採択であったがA評価。
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