研究課題
挑戦的萌芽研究
神経回路網シミュレーションでは、9対9の通信が可能で、神経特性の適度な揺らぎが、通信の安定化に寄与していることが分った。 一方、培養神経回路網において、いくつかの電極で観測されたスパイク列は、刺激部位の相違に対して有意差が見られた。これは2対1通信が可能であることを示している。可視化できた符号分布図はスパイク波の一部であり,神経細胞は、多重通信におけるスパイク波の受動的伝搬媒体に過ぎないことが分った。このスパイク波の挙動は、空中を音波が伝播する場合、障害物などがあっても、耳だけで音源を同定できることに相当する。これは、従来の暗黙の仮定「局所回路・特定経路思考」を否定する重要な発見である。
知能情報科学