研究課題/領域番号 |
25630180
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
大松 繁 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30035662)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 画像データ / 音響データ / 匂いデータ / 脳波 / アルファ波 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、視覚、聴覚、嗅覚情報である画像・音響・香り情報が意思決定に及ぼす影響を定量的に解析し、人間の意思決定プロセスに果たす重要な因子を抽出することである。今年度は意思決定に影響が有ると思われる画像・音響・香りのデータベースを用いて、脳活動電位の時系列データを計測し、独立成分分析を用いて意思決定前後における変化を特徴量として抽出した。 脳波としては、アルファ波(α波)、ベータ波(β波)、シータ波(θ波)、デルタ波(δ波)を計測し、それらの波形のスペクトル分析を行った。その結果、匂いに対する特徴量として最も顕著な脳波をα波に顕著に出ることが分かった。これは、アルファ波が緊張度がリラックス状況で、集中度が高いときに生じるという知見とも合致している。また、本研究で提案している香り情報の追加によるアルファ波の影響に関しても、視覚、聴覚による活動の場合のアルファ波の強度がわずかに増幅していることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は視覚・聴覚・嗅覚情報が意思決定に及ぼす影響の定量的評価を行うことが最終目的である。現在までに、画像、音響、香りに関する脳波の変化に関するデータ収集を行っており、その解析を行っている状況である。最終年度には、これらのデータ解析から、画像、音響、匂いがどのように影響するかという点に焦点を当て、定量的評価を完了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果を踏まえて、画像・音響・匂いが脳波に及ぼす影響を定量的に評価するシステム構築を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画はおおむね順調に進展しているが、成果発表は平成27年度(最終年度)に国際会議で3年間の成果発表を行うこととなり、未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度は国際会議に2回出席し、うち1回は発表補助者を同行する。そのための費用(旅費、国際会議参加費)に充てる。
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