乾燥収縮の機構に基づいて、無収縮コンクリートを開発することを目的として検討を行った。当初は模型流路を用いて機構を検討する予定であったため、まず鏡面を有するセメントペーストを用いて流路を作製した。上記検討において、硬化したセメントペーストやコンクリートは、粉砕しても圧縮成形により再び一体化し、強度を発現することを確認した。セメントペーストを粉砕して圧縮成形した成形体は収縮を示す一方で、成形前に乾燥処理を行ったところ、40℃で24時間乾燥した場合には、気中でやや膨張し、105℃で乾燥した場合には大きく膨張するなど、乾燥処理を組み合わせた圧縮成形により無収縮コンクリートが達成できることを確認した。
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