研究課題/領域番号 |
25630193
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長山 智則 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80451798)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 維持管理工学 / 車両応答 / 固有振動数 / モニタリング |
研究概要 |
橋梁など構造物の挙動や性能を適切に把握することは,設計や管理において考慮すべき不確定性を低減し,効率的な建設・維持管理によるコスト削減や安全性向上をもたらすと期待される.構造物の現状を設計時の想定と比較したり,経年変化を把握したりする指標としては,固有振動数が多く利用されてきた.計測技術の進展もあり,振動数推定も容易になりつつある.しかしながら,道路事業者や地方自治体が管理する橋梁は極めて多数で,それらの動特性把握には手間と時間を要し,データの把握・蓄積には至っていない.そこで,本研究では,複数の移動車両に加速度計とGPSを設置し,互いに正確な時刻同期をとりながら橋梁上を走行することで,橋梁振動特性を把握する,簡便な方法を開発する. 平成25年度は数値シミュレーションにより,解析手法の妥当性を検討した.単純な梁モデル上を多自由度系で表される車両が複数走行した場合の車両応答および橋梁応答を数値計算し,車両応答から梁モデルの固有振動数を同定するアルゴリズムを評価した.さらに,移動車両を同期して計測するための計測ツールの構築も行った
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り数値シミュレーションにより,解析アルゴリズムの妥当性を検討できた.さらに,移動車両で利用するための同期計測システムツールも開発した.
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今後の研究の推進方策 |
ターゲットとする橋梁を1,2種類選定し,それらに特化して手法の妥当性をシミュレーションと実測により適用可能性を検討する.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度はアルゴリズムの検討をシミュレーション上で多数実施し,実橋梁での計測は平成26年度に予定している.計測システムの詳細設計は計測直前に(平成26年度),新しく利用可能となることが予想される機器を利用して行うことにしたため,次年度使用額が生じている. 計測用ノード制作費および計測用PC購入費として使用する予定である.
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