研究課題/領域番号 |
25630227
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
神田 英輝 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90371624)
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研究分担者 |
後藤 元信 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80170471)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 微細藻類 / 亜臨界水 / ジメチルエーテル |
研究実績の概要 |
水分80%強の高含水状態の微細藻ボツリオコッカスブラウニーに含まれる炭化水素を、液化ジメチルエーテルによって抽出するとともに、それによって生じた残差を、亜臨界水にて分解した。操作温度を、150℃、175℃、200℃、225℃とし、分解温度は30分とした。分解後の残渣の構成元素割合ををCHNコーダーにより測定し、CHNO割合を明らかにした。200℃の亜臨界水で処理した場合が最も残渣重量が少なく、残渣の51Wt%が分解され重量減少した。この状態の残渣の構成元素は、C61wt%、H7wt%、N6wt%、O26wt%であった。元の残渣に含まれるNは10wt%であるので、残渣に含まれる蛋白質の一部が水相に移行することが確認できた。 この傾向は、前年度のナンノクロロプシスを用いた場合と同様であり、微細藻類が緑藻であれば、種類が異なっていても、同様傾向にあることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた通り、今年度はボツリオコッカスブラウニーにて試験が行う事ができ、異なる微細藻類における試験が順調に進んでいる。ただし、海水由来の塩分の影響を把握するには至っておらず、この試験の分の予算を次年度に繰り越した。
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今後の研究の推進方策 |
緑藻以外の微細藻類、例えば珪藻やラン藻など、また海水に含まれる塩分が蛋白質分解に与える影響についても検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
微細藻類に含まれる海水の、残渣蛋白質分解に対する影響を把握する予定であったが、海産微細藻ナンノクロロプシスの培養がうまくいかず、この試験に遅れが生じたため。
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次年度使用額の使用計画 |
速やかにナンノクロロプシスを確保するとともに、確保できなかった場合に備え、これまで未検討の珪藻やラン藻などの残渣の主成分である細胞壁の構造が異なる藻類について検討する。
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