・コンクリート中の水分の移流とセシウムの分配係数を考慮した,セシウムの移動モデルを開発するとともに,セシウムから放出される線量率を評価する目的で,セシウム移動モデルと点減衰核法を連立し,住宅内外の線量率の経時変化を予測する手法を開発した。 ・実装した点減衰核法は,モンテカルロシミュレーションであるPHITSを用いて検証した。 ・福島第一原発事故後の降雨データをインプットとして,壁へのセシウムの付着率を考慮して線量率予測を考慮した結果,提案モデルが比較的妥当な値を示すことを確認した。 ・以上のモデルをより一般化する目的で,さまざまな建材のガンマ線の減衰を簡易に予測する目的で,建材の密度,元素構成比を収集し,それらをインプットとしてPHITSにより解析を実施し,典型的な住宅の構法と比較して有用性の高い厚さでのガンマ線遮蔽データベースを構築した。
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