本年度は,昨年度に引き続き,鉄筋コンクリート部材試験における変形性状,力の伝達性状を画像相関法を用いて明らかにする手法について検討した。対象とした試験体は,非耐力壁付き架講の柱梁接合部を模した試験体9体である。試験体の接合部周辺に,鉄筋交差部を基準にして計300点の評点を設置し,逐次画像撮影を行った。撮影された画像において,評定位置を半自動的に取得するシステムを構築し,初期画像との差分により変形,ひずみ分布を取得するシステムを構築した。画像相関法によりパラメータの違いによる変形性状の違いを視覚的に明らかにした。 期間全体を通じて,画像相関法を用いることで部材の変形性状を追従できることが確認された。今後の課題としては,精度の向上,処理速度の向上と半自動化が挙げられる。
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