本研究は、開発圧力の抑制と居住環境の保護を目的とした従来の「規制のための計画」から、少子高齢化と人口減少を背景に地域の特性に応じた「誘導のための計画」への転換が求められている今後の都市計画に焦点を当て、縮小社会の新たな課題に対応しうる計画手法として「性能規定」と「用途混合」を取り上げ、実証分析をおこなった。対象地として東京都の4つの区(世田谷区、杉並区、台東区、墨田区)を選定し、合計4,000人の居住者へのアンケート調査をもとに、用途の混在に対する居住者の意識(主観的評価)の分析にもとづきながら、性能規定の効果および適用可能性について分析・検討した。
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