本研究は、「伝統的建造物保存地区において、人が伝統的であると感じられるのに何を見ているのか、どのように見ているのか、『通り』に対する見方を明らかにし、『通り』が伝統的であると感じられるのに必要な景観ガイドラインを生理学的見地から見直すこと」にある。 まず『通り』を空間要素群として捉え、『通り』の空間要素の構成の特徴を自己組織化マップを用いて位置づける。印象評価実験の結果を重ね合わせ、『通り』が「伝統的である」と感じられるか、それとも「伝統的でない」と感じられるかを予測する方法を提示し、「生理学に基づく伝統的建造物保存地区に対する景観ガイドライン」に関する知見として纏めた。
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