金属フッ化物の新物質探査が格段に容易になる高圧合成手法を確立し,ルチル型(Mg1-xMnx)F2 (0≦x≦0.50および0.95≦x≦1) などを単相で合成することに成功した.合成圧力をあげると,単相で合成できるxの範囲が狭まることがわかった.これらの磁性状態を調査し,ルチル型(Mg1-xMnx)F2の磁気相図を明らかにした.この手法を用いて,(Ti1-xMnx)(O1-xFx)2の合成にも成功した.さらに,関連する3d遷移金属化合物の中で,フッ素と同様に揮発性の元素を含んで高圧合成が有利な3d遷移金属硫化物などにも展開した結果,同様に単相固溶体の合成に成功し物性を明らかにした.
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