本研究は、研究代表者が研究全般に責任を持って遂行するとともに、教育的効果を考慮し研究代表者の指導のもと、大学院生1名と学部学生1名で下記の実験を行った。 (1)鹿児島大学において、強磁性合金Mn1-xBix(0<x<1)の合成をアーク炉を用いて行った。その後昨年度本基金で購入した小型電気炉により、均質化処理を行った。得られた試料は鹿児島大学でX線回折装置を用いて評価された。また、MnとBiの混合粉末を圧縮形成し試料とした。 (2)H25年度に開発した磁場中熱分析同時そのば観測装置1号機を東北大学金属材料研究所附属強磁場超伝導材料研究センターに持ち込み、強磁性合金Mn1-xBixの分解過程と合成過程のCCDビデオカメラによる磁場中直接観測に成功した。磁場による液相の過冷却状態を確認するが、極めて粘性の高い状態であることが判明した。 (3)圧縮形成したMn-Bi粉体試料について、強磁場中で液相の状態からの凝固過程を化学分析によって評価した。 (4)磁場中で過冷却状態から刺激を与える装置の2号機を製作し、酢酸ナトリウムを使用した予備実験に成功した。
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