本研究では、3D細胞電気刺激培養を目標として、電気伝導性、透光性、耐熱性・耐薬品性を併せ持ち、細胞の培養空間および培地の流路を備えた酸化物半導体多孔質マトリックスを開発すると共に、それを用いた細胞電気刺激培養の可能性を検証した。室温でも十分な電気伝導率を有する酸化物緻密体を数種類得ることに成功し、これを薄膜化することで透光性も確保できることを確認した。この製造には、従来の焼結法に加えて電場印加を利用した通電加圧焼結法も採用した。また、細胞サイズに適合する数百ミクロンの孔を多数有する多孔質体の作製にも成功した。これを利用することで、細胞の培養、電気刺激、化学物質の分泌誘導に成功した。
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