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2013 年度 実施状況報告書

単分散粒子規則配列を用いた高効率マイクロチャンネル集熱器の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25630320
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東北大学

研究代表者

川崎 亮  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50177664)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード粉末プロセス / 粉末冶金 / 廃熱 / マイクロチャンネル / 粒子配列
研究概要

廃熱(未利用エネルギー)を伴った流体から極めて高い効率で熱エネルギーを回収するための革新的マイクロチャンネル集熱器を研究開発する。その構造は、単分散金属粒子(単一粒径球状金属粒子、粒径数100μm)を規則的・周期的に積層配列し、隣接粒子間に焼結ネックを形成して連結した3次元人工結晶であり、その3次元空隙を流路とするものである。従来の直線流路やフィンタイプの熱交換器とは全く異なり、同じ流路断面積比であっても流路数が飛躍的に増加し熱流体が壁面近くを流れる割合が非常に高まることになり、特に大きな比表面積と平滑な表面により熱交換(回収)効率を非常に高くすることができる。単分散銅粒子の作製、規則的粒子配列体の作製プロセスについての研究開発を行い、熱流体シミュレーションと廃熱回収実験によって熱回収効率および廃熱利用のための応用上の優位性を明らかにする。
平成25年度は、単分散粒子マイクロチャンネル集熱器の成立性を熱エネルギー回収効率の観点からシミュレーションを行い、その特徴を数値的に明らかにする。その周期的3次元構造を実現するために単分散銅粒子の作製、3次元粒子配列および焼結技術を検討し、作製可能であることを確認した。
集熱効率評価では、fcc単位格子について流体に対する断面積をどの程度にするかを変化させて、圧力損失と集熱効率の関係を求めて、単分散粒子マイクロチャンネル集熱器の特徴を数値的に検討した。
隣接粒子接合面積を制御するための焼結方法について、人工結晶構造および寸法を維持して焼結するために、表面拡散支配の焼結条件を雰囲気の効果も含めて明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

熱流体シミュレーションでは、単位格子を流れ方向にどれだけ積層するか、結晶方位また流体に対する断面積をどの程度にするかを変化させて、圧力損失と熱エネルギー回収効率の関係を求めて、単分散粒子マイクロチャンネル集熱器の特徴を数値的に明らかにできた。また、単分散金属粒子を人工結晶構造(例えばfcc構造)にパッキングし焼結ネック形成して、マイクロチャンネル集熱器とするための3次元駆動型微小振動充填法をほぼ達成できた。隣接粒子間焼結および接合面積は、極めて重要なファクターであり、これを制御するための焼結方法を検討し、人工結晶構造および寸法を維持して焼結するために表面拡散支配の焼結条件を、雰囲気の効果も含めて詳細に検討した。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、最適化された3次元構造を有する単分散粒子配列焼結体を作製し、その人工結晶から方位を選定して切り出し単分散粒子マイクロチャンネル集熱器としての性能を確認する。その結果から単分散マイクロチャンネル集熱器の有効性および高効率熱エネルギー回収の可能性について明らかにする。
シミュレーション計算を基に作製したサンプルに熱流体を流し、上流・下流での温度、圧力、サンプル各部の温度を計測して、圧力損失と熱回収効率を解析する。実験結果とシミュレーションとの比較により、単分散粒子マイクロチャンネル集熱器の有効性および高効率熱エネルギー回収の可能性を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。
単分散金属粒子をfccにパッキングした充填構造の焼結条件を検討する際、比較的少ない焼結パラメータで最適化できたので、高純度ガスの使用量を少なくおさえることができた。
平成26年度の研究遂行に使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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