研究課題/領域番号 |
25630324
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
南口 誠 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (90272666)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 内部酸化 / ナノロッドアレイ / ニッケル / アルミナ |
研究概要 |
現在,直径3mm程度のNi球に対して,アルミナイジングを行い,内部酸化処理を行い,ロッド状内部酸化物が形成することを確認した.Ni板をアルミナイズした場合と同等の結果を得ており,大きな問題はなかった. ナノロッドアレイとするための内部酸化層のNi除去に関して,化学研摩処理を検討した.これまでに硫酸や塩酸を検討したが,表面に薄い膜が乗ったような状況になることが明らかになった.おそらく,内部酸化処理などの際に表面が薄く酸化しているものと考えられる.ナノロッドアレイ暴露のためにはこの薄膜の除去が必要であることがわかった. このため,Al2O3砥粒を使ったバレル研摩,マグネティックスターラーを用いた磁気バレル研摩によって,この薄膜を除去した後に化学研摩処理を行うというプロセスを検討している.しかしながら,いずれの方法とも加工効率が悪く,薄膜の除去が均質にできていない.また,表面近傍になるロッド化していない内部酸化層の除去には至っていない.そのため,ナノロッドアレイが効率よく暴露できるまでには至っていない. 現在は,市販の化学研摩用試薬を検討するほか,高い研摩効果が得られるように砥粒質量が大きい砥粒に酸化ジルコニア系や焼入れ鋼を利用した機械的研摩法を試みる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
化学研摩によるナノロッドアレイの暴露が思いのほか難しく,1年目でメドが付けられていない.ある程度想定はしていたので,「やや遅れている」とした.現状,さらなる細かいNi粒子の入手先が見つかり,ナノロッドアレイの暴露方法が確立すればその先は順調な進捗が期待できる.
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今後の研究の推進方策 |
表面研磨と化学研摩に目途を付けたのち,100μm以下のNi粒子にナノロッドアレイを設けるところを目指す.市場調査から1mm以下の粒子は比較的簡単に入手できるので,1mm球から施策を検討する. さらに今年度はNiAl2O4ナノロッドアレイを作製したのちにH2含有雰囲気中での還元によってナノNi粒子を担持したナノロッドアレイの形成を試みる.
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次年度の研究費の使用計画 |
年度末に購入した品物数点の納品が遅れたうえ,定価よりも割引されていたため,全額を利用するに至らなかった. 差額があまり多くないので通常の消耗品購入に充てる.
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