研究課題/領域番号 |
25630332
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
高井 治 関東学院大学, 工学部, 教授 (40110712)
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研究分担者 |
上野 智永 名古屋大学, グリーンモビリティ連携研究センター, 助教 (20611156)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | グラフェン / ソリューションプラズマ / 低温プラズマ / 剥離 |
研究概要 |
本年度は、ソリューションプラズマを用いて、炭素電極からグラフェンの合成を試みた。ソリューションプラズマは、液中の低温プラズマであり、対向する電極間にプラズマが生じて、イオンやラジカル等の活性種が発生する。プラズマから生じたイオンは高速で、電極に衝突する。従来の液中プラズマでは、プラズマが非常に高温となるため、プラズマによる熱によって電極が分解し、原子状の炭素やラジカル分子が生成し、それらが周囲の溶液によって急冷されることにより、急速な再凝集が起こり、カーボン材料の生成が起こる。しかし、このような方法で、カーボン材料を合成してもグラフェンのような平面状の構造は得られない。 そこで、本研究では、ソリューションプラズマの低温プラズマを利用して、炭素電極からの剥離によりグラフェンの合成を試みた。グラファイト電極を対向させてバイポーラパルス電源によりプラズマを発生させた。繰り返し周波数を変化させることによって、プラズマの状態を調整した。周波数が小さい場合には、低温プラズマになるのに対して、周波数を大きくするとプラズマが高温になり白色光の連続スペクトルをもつ発光がみられた。これはプラズマが高温になっていることを示す。合成されたカーボンを分析した結果、低温のプラズマで合成した場合には、平面状の数層のグラフェン化合物が得られたのに対し、高温のプラズマの場合には、球状の欠陥の多いカーボンとなり、グラフェン構造は得られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、グラファイト電極から、グラフェンを得る事ができたため。
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今後の研究の推進方策 |
効率良くグラフェンを得るための方法の検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究計画の変更に伴い、効率的に研究開発を行う為に適切な予算執行を行う為 物品費、国内旅費として使用する
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