塩素を含有する反応性フラックスを用いて、溶融シリコン中のボロンを気相中に除去するプロセスを考案した。CaCl2とB2O3の反応の確認を経て、CaO-SiO2-CaCl2系の相平衡関係を明らかにし、同フラックスによるシリコンの脱B実験を種々のスラグ組成で試みた結果、フラックス中に塩化物が存在することにより,シリコン中ボロンが効率的に気相中に除去されることをが示され、最も脱B効率の高い条件や反応機構が見出された。 得られた結果から、シリコンおよびフラックス中のボロンの物質移動係数、拡散係数も評価され、反応性フラックスを用いた太陽電池用シリコンの脱Bプロセスの可能性および高効率脱B条件が示された。
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