グラファイト様窒化炭素(g-C3N4))を出発原料として,硫酸処理により層構造を剥離することで, 乱雑な構造を保つメレム連結集積体(nanoC3N4)を作る方法を確立した.次に,nanoC3N4が水中で塩基性を示すことを確認し,シアノ酢酸エステルとアルデヒドとのKnoevenagel反応が水中で効率的に進むことを見出した.nanoC3N4中の塩基成分は水中には溶け出さず,反応後はろ過により回収・再使用が可能である.反応生成物は有機溶媒で抽出後,濃縮することで単離される.水層に不溶な固体塩基触媒を新たに作り出すことに成功した.
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