研究成果の概要 |
Pdビスフォスフィン錯体と有機塩基DABCOを固定したシリカを調製した。XAFS, XPS, 固体NMRを用いてPd錯体とDABCOの局所構造を解析したところ、いずれも構造を保った状態で固定されていることが分かった。調製したPd固定化触媒を用いて辻-トロスト反応を行ったところ、DABCOの存在によって触媒活性が飛躍的に向上することがわかった。この現象は、均一系前駆体では確認されず、固体表面でのみ発現する協同触媒作用である。 加えて、インジウムカチオンと塩基性アミンを固定した触媒を調製し、インジウムカチオンがアルデヒドを、アミンがシアノ化剤をそれぞれ活性化する高効率シアノ化反応を実現した。
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