本研究では、金属酸化物担体の機能を活かした新規有機合成用固体触媒の開発を試み、o-フェニレンジアミンと第一級アルコールからの脱水素型ベンゾイミダゾール類の合成反応に有効な金属酸化物担持イリジウム触媒を開発した。本触媒の活性は顕著に担体に依存し、酸化チタン担持触媒が特に有効であった。従来の金属錯体触媒では200 ℃程度の反応温度を要するのに対し、本触媒を用いた場合には120 ℃あるいはそれ以下の低温度領域で円滑に反応が進行する。高分散した2 nm以下のゼロ価イリジウムナノ粒子の形成が、高活性の原因と推察される。さらにソルボサーマル法によって六方晶希土類鉄複合酸化物を調製した。
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