今年度は,マルチドメインのコストマップを製作するにあたり,テストベッドローバを用いてフィールド上で,走行中の画像カメラによる幾何情報,力センサによる接地力情報,電源系による電力情報の同時取得を行い,それに基づいてコストマップを作成して,経路計画の検討を行うこと目標とした.また,移動機構の新しいけん引力推定モデル式を構築し,コストマップの任意の点における走行のしやすさを順方向に導出できるようにし,さらに,フィールドの植生を除去した詳細な地図を入手し,実環境におけるコストマップ作りの準備を整えた.しかしながら,フィールド上でテストベッドが正常に動作せず,地図作成に必要なデータを取得することができなかった.ただし,地形傾斜毎にかかる走行電力を計測し,近似式で置き換えることができるようになった.結果として,順方向に重ね合わせが可能な要素データの作成ができるようになり,さらに空間ならびに時間の同時性,コストマップ製作者の任意性を組み入れることで,マルチドメインのコストマップを製作できることとなった.
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